固定資産税の滞納物件は売却できるか?

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お客様から当社へご相談がありました。
「土地の固定資産税を叔父が滞納しているのですが、そのままで引き取ってもらえるでしょうか」。

このお客様はお父様所有の土地のご相談だったのですが、私はこの質問を受け、叔父様も所有者のお一人だと考えました。お父様と叔父様が共有で土地をお持ちなのだと。
ただ、お客様に確認するとお父様単独の所有だとおっしゃいました。翌日登記簿を確認したら確かにお父様単独です。

なぜ、登記簿上の所有者でもない人に固定資産税の納税義務があるのか不思議でしたが、いろいろ調べてナゾが解けました。

固定資産税は誰にかかるのか

固定資産税は毎年1月1日の所有者にかかると理解していました。
これは正しいのですが、では「所有者」とは誰なのか。

所有者とは、土地又は家屋については、登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者(区分所有に係る家屋については、当該家屋に係る建物の区分所有等に関する法律第2条第2項の区分所有者とする。以下固定資産税について同様とする。)として登記又は登録がされている者

地方税法 第343条(固定資産税の納税義務者)

要するにここでいう所有者とは、登記簿上の所有者か、市町村が持ってる固定資産課税台帳に所有者として登録されている人を指します。
そして通常、登記簿上の所有者が固定資産課税台帳に登録されているのですが、例えば登記簿上の所有者が死亡したにもかかわらず、相続登記がまだ行われていないという場合は、死亡した被相続人にかわってその法定相続人が固定資産課税台帳に所有者として登録されることになります。

被相続人と相続人が同居してた場合は市町村もその相続人が誰かすぐに特定できるのでしょうが、おばあちゃんが一人で暮らしてて家族がいないとか、いても遠方とかの場合は、納税義務者が不明となってしまいます。
2023年度から相続登記が義務化される予定ですが、こうした固定資産納税漏れをなくす理由もあるのでしょう。

法定相続人が複数いる場合は連帯納付義務!

相続の結果、固定資産課税台帳に登録された相続人が、「私が相続人であることはいいとして、弟が1人いるから、固定資産税は私の分(1/2)しか払わん」と市町村に言い出したらこの主張は通るでしょうか。
法律はうまくできててこれは通らないことになっています。

共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金は、納税者が連帯して納付する義務を負う。

地方税法 第10条の2

これが通ってしまうと、市町村は法定相続人すべてを探し出さないと固定資産税の全額がもらえなくなります。市町村にとって大変な負担が発生してしまいます。
したがって、共有物の場合は納税者が連帯して納付する義務を負うと定められています。「連帯」ですから市町村は相続人の誰に対しても全額を請求できるのです。

ご質問への回答

さて、最初のご質問に戻ります。
「固定資産税を叔父が滞納しているのですが、そのままで引き取ってもらえるでしょうか」
なぜ登記簿上の所有者でもない叔父様が固定資産税を滞納できるのか。

上述の話からするとこのようになります。

1、登記簿上の所有者(お客様の祖父)が亡くなった際に、相続登記を行わなかったため、市町村はお客様の叔父様の方を課税台帳に所有者として登録した
2、叔父様は課税台帳に所有者として登録されたが固定資産税の支払いをしなかったため、それが滞納になっている
3、その後、相続登記を済ませ、叔父様ではなくお父様が登記簿上の所有者となった。

固定資産税を払わないと対象不動産の登記簿に市町村からの差押えが登記されます。差押えが入ると所有権移転登記ができなくなります。文字通り差押えられているからです。
こうなると当然当社への所有権移転登記もできなくなります。

が、今回の滞納者は叔父様です。実質的にはお父様にも納税義務があったはずなのですが、あくまでも課税台帳に登録された人が固定資産税の納税義務者となり、市町村に対してはお父様は納税義務はありません(叔父様には支払う義務があるでしょう)。

ということで、今回のケースに限っていえば、固定資産税の滞納があったとしても当該土地には差押えが入りません。当該土地はお父様の所有物だからです。したがって当社への所有権移転登記は可能ということになります。

一般の売買では売主が必ず解消

これはあくまでも当社が買主となった場合の特殊な対応です。
不動産の通常の売買では滞納等は売主がすべて解消したうえで買主に引き渡すことになっています。固定資産税は人に対して請求がくるため、土地の固定資産税の滞納があったとしても次の所有者にその支払い義務は引き継がれません(マンションの管理費等の滞納はこれと違い引き継がれます)。
とはいえ買主からしたら買う土地に滞納があるなんて、なんとなく気持ちが悪いですよね。ですので通常の売買契約では滞納等の解消は売主の義務となっています(そもそも買主は市町村に対して固定資産税の滞納を解消する権限をもちません)。

賃借人が納税義務者になる場合も

ここから蛇足ですが、所有者がまったくわからなくなった場合、賃借人が納税義務者になることがあります。

固定資産の所有者の所在が震災、風水害、火災その他の事由によって不明である場合には、その使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、その者に固定資産税を課することができる。

地方税法第343条第4項

これはあまり知られていないことだと思います。うかつに賃貸もできませんね~

投稿者プロフィール

溝口 喜郎
溝口 喜郎代表取締役
やまねこ不動産株式会社の代表取締役です。
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